超音波洗浄器の洗浄原理について      超音波洗浄器のホームへ

Q:超音波とは?

Q:超音波洗浄の原理

Q:洗浄効果を最大限に発揮させるためには

Q:洗剤選びのポイント

Q:各種洗浄剤の応用分野

Q:洗剤の種類とその特製

 

超音波とは?

普通は「周波数が高くて、人間の耳には聞こえない音波」ということになっています。低い方は30Hz程度、高いほうは20kHz、この間の音が人間の耳に聞こえ、それ以外は聞こえないといわれています。そして30Hz以下の音を超低周波といって、20kHz以上の超音波と区別しています。(20kHz以上の耳に聞こえない高い周波数の音をいう)

超音波洗浄の原理

圧電振動子から振動によって局部的に激しい振動を発生させます。この振動の強さがある限度(限界値)以上になるとそこにCavity(空洞)が発生します。そしてこのCavityがつぶれるときの力を利用して物の表面の汚れを取ろうというのが超音波洗浄器です。

固着物など取れにくい汚れ、ガラス器具やレンズなど傷のつきやすい洗浄物など、目的に適した洗浄効果を三つの周波数から選んで使います。

洗浄効果を最大限に発揮させるためには

洗浄物とその汚れに最も適した洗剤を選ぶことが大切です。汚れの種類や程度、処理量や処理時間、洗浄精度など目的に合った洗剤を使用すれば、超音波洗浄との相乗効果で、より効果的な洗浄が実現できます。

洗剤選びのポイント

超音波洗浄用の洗剤としては、有機溶剤、アルカリ洗浄、界面活性剤、乳化洗剤などが用いられます。その目安として考えられる10ポイントを上げてみました。これらを参考に、最適の洗剤をお選びください。

@ 汚れの種類と汚れの程度。

A 洗浄物の処理量と処理にかけられる時間。

B どの程度の洗浄制度が必要とされるのか。

C 洗浄物の材質は何か。洗剤との化学反応の恐れは?

D 洗剤の価格は? ランニングコストは?

E 引火性、毒性の心配は? 変質の問題がないか。

F 洗浄温度は何度まで上げられるか。

G 洗浄物の表面、構造は。形状はどうか。

H 洗浄後の乾燥処理などはどうか。

I 廃液の処理は問題ないか。

各種洗浄剤の応用分野

種  類
適用業種及び洗浄物
特  長

有機溶剤

時計、精密機器及び部品、自動車部品、機械部品、事務機器及び部品、電気部品、半導体、印鑑

脱脂力:大、即乾性、ペーパー洗浄可能、毒性あり

アルカリ洗剤

機械部品、宝石、貴金属、レンズ、ガラス製品、プラスチック製品、事務機器及び部品

脱脂力:中程度、金属・樹脂製品への腐触性:小、排液処理を要する場合がある。

中性洗剤

宝石、貴金属、レンズ、ガラス製品、プラスチック製品、印鑑等

脱脂力:小、金属・樹脂製品を腐蝕しない。

乳化洗剤

自動車部品

カーボン・油脂硬化膜の剥離脱脂性:大水洗性:良、やや毒性あり。

特殊洗剤

印刷機器

印刷インキの剥離脱脂性:大、やや毒性あり。

洗剤の種類とその特製

有機溶剤

油脂、鉱油、ろうなど広範囲の油性の汚れに対して溶解度が大きく、脱脂洗浄剤として優れた洗浄力を発揮します。また、非鉄金属に対する侵食性が少ない点や、洗浄後の乾燥も容易にできるなどの特長も備えています。超音波洗浄では、フロンソルベント、1・1・1トリクロールエタン、パークロールエチレンなどが、よく用いられています。

アルカリ溶剤

動植物性油、水溶性の汚れ、熱処理塩、酸性析出物、無機質の汚れなどに湿潤作用し、汚れの離脱を促進します。低コストの利点もありますが、洗浄後、水洗いが必要です。苛性ソーダ、炭酸ソーダ、珪酸ソーダなどが用いられます。実際の洗浄では、界面活性剤、乳化安定剤、再付着防止剤などと混合して使用されるのが一般的です。M-241N、M-250L、M-251Lを使用しています。

界面活性剤

成分中の親水分子と親油分子が、洗浄物の汚れ、洗浄液の表面に吸着。界面張力を下げることで、湿潤、乳化、分散、可溶化、再付着防止などの作用をします。陰イオン活性剤、非イオン活性剤、両性活性剤などが用いられますが、アルカリ洗剤、乳化剤、有機溶剤と混合して、これらの洗浄能力をいっそう高めるような使い方が普通は行われます。

乳化洗剤

有機溶剤と界面活性剤を混合したもの。油性の汚れを乳化するため、容易に洗浄が可能です。また、油も溶剤も洗い流しが簡単に行え、後処理も比較的楽にできます。乳化性溶媒と二相溶媒が用いられます。